先日発売された週刊東洋経済の特集「SDGsが迫る企業変革 ビジネスと人権」、名は伏せますが(笑)、知り合いのジャーナリストの方が寄稿されていたので購入して拝読。SDGsというのはSustainable Development Goalsの略称で日本語で言うと「持続可能な開発目標」、てっきり砂漠に植林したりペットボトルのキャップ回収などの環境問題の事だと思ってましたが、今は外国人労働者の人権問題なども範疇に含むようになったようです。

具体的に言うと日本の場合、外国人労働者や外国人技能実習生を虐待、人権侵害するのは以ての外ですが、低賃金でこき使ったりすると雇っている企業のイメージが悪くなり、不買運動などが起こるリスクがあるそうです。下請けがそういう不祥事を起こしても親会社や発注元も責任を追求されますし、国を跨いでいてもこれまた追求されるとのこと。技能実習制度は絶えず批判の目に晒されてますし、アベノミスクの人手不足を支えた技能実習制度が今はリスクになってきていているとは時代の変化を感じさせます。

我が国の外国人雇用の場合、原則である「日本人より優秀な外国人を雇用したい」という理由で外国人を雇用する企業は少数で「人手不足で仕方なく」とか「コストダウンを迫られて」という消極的な理由で外国人を雇用する企業が多数派だと思います。そういう外国人雇用の場合、雇う企業も雇われる外国人労働者もいろいろと問題のあるケースが多くトラブルが多発するのですね。その最たる例が技能実習制度ではないでしょうか、トラブっても転職できないという技能実習生側に不利な制度的な欠陥がありますから。

コロナ不況により解雇されたり、手取りが減って前借金が返せず自主的に失踪する技能実習生が急増、現在コロナ特例で特定活動の在留資格が付与され転職も可能という異常事態が続いていますが、労使間トラブルも増え、所謂「外国人支援団体」の活動も盛んになっております。そういう人たちSDGsという欧米お墨付きの正義を振りかざして来るというのは面倒なことだと思います。

こういう事態になるともう外国人雇用はコストも上がりリスクが高すぎて入国制限が解除後外国人雇用から撤退する企業や業種も出てくるのではと思います。でも言葉の通じる日本人労働者を雇ってもトラブる企業はトラブるでしょうし、やはり人を使うのが下手な企業は省人化自動化ロボット化に道を突き進むべきだと思いますけど。ロボットならいくら酷使しても人権問題は起きないはずですし。ということでブラック企業は外国人ではなくロボットを雇用しようが今回の結論です(笑)。

今週も閑話廢話でした。【業務週報2021/39】