2022年最後の業務週報となりました。今年もご愛読ありがとうございました。

今年を振り返ると3月に入国制限が緩和され外国人留学生や技能実習生、外国人労働者がほぼ2年ぶりに入国できるようになったのですが、同時に円安が進行し10月には1米ドル150円という超円安状況に。今は130円台にまで押し戻しましたが母国への送金、家族への仕送りを目的に来日している外国人の帰国や来日キャンセルという日本離れが目立つ状況に。特にいろいろな問題が起きている技能実習制度は見直しのため政府内での議論が始まり特定技能の在留資格一本化や廃止の意見も出ているという状況です。

ここ10年人手不足解消の手段として活用されてきた技能実習生や留学生などのアジアからの外国人労働力が送り出し国の経済発展により日本との賃金格差の縮小しつつある上に円安により日本で働くメリットが薄れ日本離れを起こしつつあるという現状がありますし、1人当たりGDPで日本を抜きつつある韓国や台湾と人材争奪戦を繰り広げても以前のような安くてよく働く企業にとって優秀な人材がアジアから来るとは思えません。

技能実習制度のような労使間トラブルや人権侵害が多発する欠陥制度を利用せず、韓国台湾との人材争奪戦に巻き込まれず海外から労働力を受け入れようと思うのなら私がオススメするのは在留資格定住者の日系人労働者の活用です。定住者の在留資格は技能実習の在留資格と違い転職可能でブラック企業の人権侵害に遭うことはまず有りえません、更に日系ブラジル人などを見ていると今は昔のように単身デカセギではなく家族連れでの来日が多く生活コストの安い地方での生活を好み、子供の教育を考えたり住宅を購入したりすればそう簡単に引っ越ししませんので特定技能外国人労働者のような頻繁な転職問題も少ないはず、転職可能でも家族単位で受け入れれば賃金の安い地方にも十分勝機があるのですね。

ブラジルはコロナ後に経済が一段と悪化し治安が良く経済的に安定している日本での生活や就労を希望する日系人は以前より増えています。2019年に始まった「日系4世の更なる受入制度」で定住者の在留資格が取れない成年者の日系4世も特定活動の在留資格での来日が可能となりましたが、最長5年の在留期間で永住不可、家族の帯同不可という技能実習を彷彿させる悪条件で日系4世にそっぽを向かれ全く利用されない状況、悪名高い技能実習制度の代わりに日系4世を定住者の範囲に含めるようにすれば、問題が多発している技能実習制度を利用せずに我が国も自治体も人口減少を食い止め、企業も人手不足解消も図れるはずだと思いますが。

というわけで来年2023年の私の目標は日系人労働者の更なる受入推進です。日本人と血の繋がりがあり縁のある日系人を粗末にしてどうして赤の他人の外国人労働者の受け入れができるのでしょうか。来年はブラジルとフィリピンに毎月出張できるくらい仕事しますので現地の関係者の方々よろしくお願いします。【業務週報2022年12月第4週】

*2023年(令和5年)は1月4日から営業開始です。

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