新規入国外国人の受け入れが10ヶ月ぶりに再開
2021年11月5日に「水際対策強化に係る新たな措置(19)」が発表され11月8日から日本人出張者及び帰国者や外国人ビジネス客への隔離期間が最短3日に短縮されるとともに新規入国来日外国人の受入れ再開が10ヶ月ぶりに再開されることとなりました。ただ去年行われ「ザル」と国民から批判されたレジデンストラックやビジネストラックと比べ手続きが多く格段に面倒くさくなったようです。
ビザ申請に審査済証写しの添付が要件
というのは現在コロナのため新規入国外国人が来日するためには現地在外公館(日本大使館)で査証(ビザ)を必ず申請取得する必要があるのですが、今回の措置で入国する新規入国外国人の査証発給の要件に「審査済証の写し」が加えられたのですが、在留資格によっては入手できないケースも出てきてしまうのですね。また審査済証写しが入手できるか出来ないかで入国時期に大分差が出てくることも予想されます。何せ技能実習生や留学生など37万人もの新規入国外国人が入国待ちの状況、交付された在留資格認定証明書が切れる者が来年2月以降以降出てくることでしょう。
審査済証の有無で入国時期に差が
「審査済証の写し」を入手するには新規入国外国人の雇い主や学校が所轄の官庁に受入責任者(要は隔離の見張り役)や隔離の計画を申請して了承を得る必要がありますが、在留資格が定住者の日系人や特定活動のワーホリ生などは日本での雇い主や所属機関が決まっていないケースが多く来日が大分遅れるのではと予想されます。特定監理の監理団体に所属する技能実習生や適正校でない日本語学校に所属する留学生も同様です。旅行会社などが受入れを代行できるようになれば良いと思うのですがそうでなければ偽造の審査済証などがSNSで売られるようになるのかも知れません(苦笑)
台湾も外国人労働者の受け入れ再開
台湾も今月から外国人労働者の受入れを再開したのですが、日本が自宅での隔離を認めているに比べ台湾は隔離施設での隔離が義務、隔離期間も日本が最短3日、10日、最長14日なのに比べ台湾は隔離施設での隔離が14日、その後寮でも7日の在宅隔離で合計21日、日本は雇い主や所属機関が隔離の実施に責任を持つのですが、台湾は政府が責任を持ってと考え方の違いに感心させられました。
まとめ
しかしまだまだコロナ不況が続いていてバイトが無い留学生、来春卒業なのに就職先が決まらない留学生、仕事が無く貯金も仕送りも出来ない技能実習生、帰国困難外国人、不法滞在の外国人がゴロゴロしているのに37万人もこれから外国人が押し寄せると外国人雇用や労働市場はどうなるのか、壮大な社会実験になることでしょうが皆さん頑張ってなるべくスムーズに来日を待ち望んでいる外国人を入国させてあげましょう。【業務週報2021/44】