新型コロナウイルス感染防止のために外国人に対して行われていた入国制限ですが、再入国制限に続き新規入国の外国人についても10月から緩和と解除が行われることになりました。現在分かっている入国制限緩和解除の情報は以下の通りです(2020/09/25)。

・日本入国時に在留カードが与えられない短期ビザの外国人(外国人観光客、短期出張者)は対象外
・ただし例外で個別協議の終わった16ヶ国からについては短期出張者の入国も可
・その他の国からでも来日後在留カードが与えられる外国人については査証(ビザ)が取れれば新規入国可能
・外国人留学生については無条件で入国制限解除
・空港検疫の能力の関係で入国者は1日1千人の人数枠あり、来日後は14日の自主待機が必要

現状我が国は新型コロナウイルスの抑え込みも上手くいっているように見えませんし、ワクチンも開発されておりませんし、気候的にもこれから寒くなってくるこの時期に、何故菅内閣は外国人の新規入国制限緩和を行うのか、その意味と意義を考えてみると

まずコロナ不況の現在でも人手不足の業種があり、国外から外国人の労働者を受け入れたいという要望が強いと思います。農業や介護、建設などの業種が技能実習生を受け入れたという要望が代表例だと思います。送り出し機関や監理団体も新しい技能実習生が入ってこないと監理費が入ってこず困りますから。

また日本で学ぶ外国人留学生ですが、コロナ騒動により今年春入学、秋入学予定だった留学生の来日が滞っている状況で、当の留学生はもとより留学生を受け入れる教育機関からも入国制限を撤廃する声が上がっていました。日本語学校や留学生の多い専門学校は留学生の学費で学校が成り立っていますので、留学生の来日不能が経営に直結するのですね。

「興行」の在留資格の外国人プロスポーツ選手や外国人タレント芸能人、「経営・管理」の在留資格の外国人社長や管理者の場合は国外からオンラインでというわけには行かず、やはり本人が日本に来て仕事をしないと意味がないというのは今回のコロナ騒動での新たな発見だったかも知れません(苦笑)。今まで短期ビザで日本と母国を往復していた外国人社長も経営管理の在留資格を取るようになるかも知れません。

また来年に延期された東京オリンピックを来年開催する場合、外国人旅行客が日本に押し寄せるでしょうから、その場合のリハーサルという面もあるのではと推測しております。10月からの入国制限緩和解除で空港検疫などの問題点をテストし、経済を徐々に回して回復し、来年オリンピックを是が非でも開催したいというのが菅内閣の見立てではないでしょうか。

入国制限緩和解除に関する懸念点ですが、日本より早く外国人の入国制限を解除した台湾の報道を見ていると自主待機や自主隔離の宿泊施設が不足したり、価格の高騰という問題が起こるようです。日本でも来月以降入国待ちだった外国人が押し寄せる可能性がありますが、宿泊施設が不足するという事態が起こるかも知れません。

また台湾ですと来台後の自主隔離期間中に仕事をして処分されたなどという例もありますが、日本の場合そこまで厳格にできるのかというのも懸念点、台湾の場合そこまで厳しくやったのでコロナの抑え込みに今のところ成功したと言えると思うのですが。

10月からの動向にも注目したいと思います