先週金曜日に安倍元首相が奈良で参院選の候補者応援演説の最中に暴漢に自作の銃器で撃たれ死亡するという大事件が。平成初期にも某宗教団体の幹部が口封じのために鉄砲玉の在日韓国人に刺殺される現場がテレビで生中継され大騒ぎになりましたが今回はSNSで事件の様子が拡散され時代の流れを感じました。
今回の事件の容疑者は未婚の非正規の氷河期世代の男、地元で有数の進学校を卒業したのに関わらず最近は派遣でリフトマンの作業員をしていたそうで、秋葉原通り魔事件との類似性を感じさせます。少子化で人手不足の今では考えられませんが平成不況真っ只中の20年前はまだ団塊ジュニアをはじめ若者が多かったのに就職口が極端に少なく不本意ながら非正規労働を強いられる人たちが多かったんですね。
さらに容疑者の親が宗教にはまり多額の寄付をして破産していたそうで仕事も家族関係も上手く行かず容疑者は社会に対して絶望し社会に対する憎しみを増幅し凶行に及んだのでしょう。本当はその宗教団体関係者を襲いたかったみたいですがチャンスが無く代わりに選挙遊説中の安倍元首相をターゲットに、決して安倍元首相憎しや政治的信条の違いや言論封殺のための政治テロや暗殺では無く、中高年に差し掛かり人生に詰みつつある氷河期世代が一方的に安倍元首相を逆恨みしわざわざ用意周到に銃器を密造してまでして犯罪に及んでいるところに日本社会の闇の恐ろしさと日本人の劣化を感じますね。
安倍元首相が東日本大震災後に主導したアベノミスクも株価上昇や外国人旅行客や外国人労働者の受け入れの面では成功したと思いますが、リーマンショックの際に問題になった非正規労働者の処遇についてはなおざりというか逆に増えてしまった状況で富裕層との二極化が起きてしまい、一般の日本人の給料は上がるどころかジリ貧で今回の事件の容疑者のような人たちが増えているはず、そういう人たちが日本社会に対し苛立ちや憎しみを持ってしまっている状況が現在あるでしょうし、そういう人たちは既に政治にも関心が無いでしょうし政治家にも期待していないでしょう。
日本社会のお荷物時限爆弾になってしまった感のある氷河期世代に後ろ弾で寝首をかかれ非業の死を遂げた元首相、日本社会がますます悪い方向に向かっている象徴のような事件ですが、謹んで哀悼の意を表わさせていただきますと同時にこのような事件が再び起きないようにしていただきたいと思います。【業務週報2022年7月第2週】