台湾は日本に劣らず少子高齢化が進んでいますが労働力を確保するため、女性の社会進出を推し進めるため、親や祖父母など身内の介護を自宅でしたいという需要のために香港やシンガポールと同じく住み込みの外国人介護ヘルパーの制度があります。

家事使用人や家政婦は台湾でも最低賃金の適用除外のようで月給は最低賃金月給を大きく割る1万7千元、それでいて雇い主は自分で介護するのが難しい認知症や寝たきり、障害者を介護させるために外国人介護ヘルパーを雇うため年中無休の24時間介護を強いられることになりがちで、コロナショック以降介護ヘルパーの失踪や転職が目立つようになりました。失踪して不法就労したほうが介護ヘルパーより楽に稼げてしまうのですね。

また住み込み介護の問題として雇い主からの(性的)暴行事件や虐待、人権侵害事件、介護ヘルパーの老人虐待や暴行、窃盗事件が起きやすいという特徴があります。密室での犯行で目撃者がいませんし、雇い主側は監視カメラ、外国人介護ヘルパー側はスマホで自衛しているようですが、事故の防止というよりは証拠としての役割しか果たしていないような気がします。事件が起き被害者の外国人介護ヘルパー側が加害者の雇い主を訴えても雇い主側に有利な判決が出ることが多いですし、転職するため、和解金目的に虚偽のセクハラ事件をでっち上げる外国人もいるようですし、認知症の老人だと悪意のないセクハラというのもありえるでしょうから。難しい問題です。

これほど問題があると思われる住み込み外国人介護ヘルパーの制度がなぜ廃止にならないのかといえば、台湾の止まらぬ少子高齢化で介護の需要が増え続けているのと介護施設に預けるより安く24時間介護をさせられるという利便性の高さと価格競争力のためだと思われます。日本でも技能実習制度がこれほど叩かれても廃止になりませんが、給与待遇の悪い外国人労働者を受け入れれば受入社会側が得をするのは日本も台湾も同じなのかも知れません。

日本もこれから団塊の世代が75歳超えする「2025年問題」を控えており老人介護施設や介護士不足が問題となっておりますが日本人介護職を増やすのは難しく介護の外国人技能実習生、介護の特定技能労働者、介護留学生の受け入れが急速に進めてられております。これらの制度は住み込み介護は認められておりませんが、将来「利便性の高い住み込み介護を認めろ」をいう要望が出てきて日本も住み込み外国人介護ヘルパーを受け入れる日がやってくるのかも知れません。その時雇い主と外国人介護ヘルパーがWIN-WIN関係を築くことができるよう、台湾の事例を他山の石として注視していきたいと思います。業務週報2021/37】