令和元年(2019年)の入管法改正で特定技能の在留資格が出来て外国人の受け入れを増やすのと引き替えに厳格化された永住ビザ(正式名称:在留資格永住者、通称名永住ビザ、永住権、Permanent resident status,Visto permanenteなどなど)、厳格化から3年ほど経ち傾向と対策が立てやすくなってきたので一応解説してみたいと思います。私の場合は申請先は名古屋入管で申請時の在留資格は定住者が多いですが。

永住許可申請が不許可となる原因ですが、まずは収入。申請時の在留資格により1年、3年、5年分の自治体発行の所得課税証明を添付し安定した収入がありますよということを証明するのですが、5年収入が安定している外国人がまず少ない(笑)。母国に1年帰国したりすると翌年は日本での収入が無く非課税しか出ずアウトになりますし、去年のコロナショックで失業してしまった外国人の方たちが永住ビザを取ろうとするとまた5年以上待たなければという状況です。

また厳格化後は世帯全員を審査対象にするようになったので単身者でフルで働いている外国人は永住ビザが取りやすい一方、世帯収入の低いシングルマザーや日系人で多い子沢山のご家庭でお父さん派遣社員などは永住ビザが取りにくくなっています。本来こういう人たちが住宅購入や子供のために喉から手が出るほど永住ビザが欲しいはずで矛盾があると思うのですが。

次に納税要件ですが、厳格化後は自治体発行の市県民税の納税証明に加え、税務署の国税の納税証明や国保加入の場合は健康保険税の納税証明も添付することになりました。勤務先が特別徴収をしていて給与から天引きされていれば未納や滞納も無いので安心なのですが(勤務先が横領してない限り)、普通徴収で自分でコンビニ払いなどをしている場合はまず外国人は期日通りに払っていません(笑)。年金も同様で勤務先が社会保険加入で厚生年金なら払い忘れもないでしょうが、国民年金の場合だともう絶望的。コロナ失業を理由に国民年金の減免などをするとそこでも引っかかりますし。

最後に前科前歴。様々な要件をクリアしても永住許可申請が不許可になる場合はまず前科や前歴が原因であることがほとんどです。一応申請の時に申請人に確認しますが本人が隠してたり違反か過料か科料か分からない外国人もいますから。車を運転する外国人などは安全運転で違反事故には気を付けてもらいたいと思います。

以上さらっと書きましたが、厳格化された永住ビザですと社会保険完備の会社に勤務し最低5年は転職失業しない、母国にも帰国しないくらいの心構えが無いと取れないのが現状です。外国人で自営業の方や自分で税金払ってたり国保国民年金加入の外国人は相当許可を取るのが難しいと思います。ビザの更新は自分でやって永住ビザだけ弁護士や行政書士などの専門家に頼む外国人が多いですが、今の厳しい制度だと無駄だと思います。できるだけビザの更新から専門家に依頼して永住ビザが取れる状況を作り出してもらいましょう。それが私のアドバイスです。【業務週報2021/32】

↓の記事も参考にしてください

【業務週報2019年9月第3週】ここまで厳しくなった永住ビザ申請