先週なんとか開幕した東京オリンピック、連日熱戦が繰り広げられているようですが、結果やニュースを見ていると多くのハーフや帰化選手が出場活躍し、日本のメダル獲得に貢献しているようです。

オリンピックで代表選手として選ばれる中心は20代の若者、今回の東京五輪ですと1990年~2000年生まれでちょうど日本の1990年の入管法改正による労働開国で外国人労働者の受け入れや国際結婚が増えていった時代ですから日本育ちの外国にルーツのある帰化選手や両親どちらか外国人のハーフの選手が活躍するのは当然なのでしょう、スポーツの世界は言語能力より身体能力でしょうし、実社会のような外国人差別やイジメも少ないでしょうから。

ブラジル代表選手の中には日本育ちの柔道選手がおり考えさせられました。リーマンショック、東日本大震災後の日本の不況や雇用悪化で在日ブラジル人数が半減しましたが、この子の親も雇い止めや解雇などに遭って日本での生活を断念し帰国したのかも知れません。もしこの選手も親が日本で安定した生活が送れて日本国籍を取得していれば今回のオリンピックも日本代表として出場し日本のメダル獲得に貢献し、在日ブラジル人の輝ける星になれていたのかも知れません。そういうセンスや思慮が無いのが日本の特徴かも知れませんね。

在日韓国人は1990年の入管法改正により増えた新来外国人の選手と違い、日本に帰化して五輪に出場する選手と韓国籍のまま五輪に出場する選手がいて興味深いですね。今ですと在日韓国人も3世、4世の世代で日本育ちで韓国語も話せず自我も日本にある若者が多いと思うのですが、五輪に出場できる、代表選手になりやすい国籍を選んでという話かも知れません。プロスポーツ選手の場合、成績を上げるため、収入を上げるために国籍を変更するということはよくあることです。

考えると、これだけ国と国との敷居が低くなり、国際人流や国際結婚が増え、ハーフや移民や移住者が増え、オリンピックに出場するハーフや帰化選手が増えると、国と国を戦わせ競わせる今の形のオリンピックも時代遅れになっているのではという気がしますがどうでしょう。戦争でいうと外国人の傭兵を最前線で戦わせているようなもののような気がしますが。まあハーフや帰化選手が活躍すれば外国人に対するイメージも向上するでしょうから一長一短なのでしょうが。

あと一週間、東京オリンピックが無事に閉会することを祈念して筆を置かせていただきます。

【業務週報2021/30】