前回からの続きです。

日本の物価の安さとサービスは世界一

今回のブラジル出張は訪問前から円安状況が続いていて訪問中に1ドル160円を突破という最悪の状況となってしまったわけですが、逆に「この円安下によく来てくれました」と日系人や現地在住日本人の方たちからいつも以上に歓迎され終わり良ければ全て良しという結果に。

最近海外に行ったことがない人は実感が湧かないかもしれませんが、コロナ後は日本に限らずどこの国でも物価の高騰やインフレが起こっていて海外でもコロナ前と比べ生活が苦しく感じる人が多いように感じました、特にブラジルはもともと物価が高い上に給料や所得水準は日本の1/3から1/4、日本と逆で若者ほど就職難の傾向があり、母国での生活を諦め海外で就労を希望するブラジル人の若者が多いよう、ブラジルはもともと移民国家なのでルーツのあるポルトガルやイタリア、そして日系人だと日本に向かうというのが一般的なようです。

超円安と物価高騰で稼げなくなった日本で働く外国人労働者の日本離れや質の劣化が顕著になってきていますが、日系3世までに付与される定住者の在留資格は技能実習や特定技能の在留資格と比べ規制が少なく時給や給与水準も高いのでまだ稼げますし、家族帯同も可能なので夫婦共稼ぎ、家族一丸で働き稼ぐという働き方も可能なのでまだまだ来日希望者は多いと思います。

現在のようにアジアからの外国人労働者の受け入れを続けても日本韓国台湾で人材獲得競争に敗れつつある日本には三分の一も来ないでしょうし、移民や難民の受け入れにも消極的となると、今後また日系人労働者が「人手不足解消の切り札」として脚光を浴びるのかも知れません。平成バブル期も外国人犯罪や偽装難民問題が社会問題化し折衷案として日系人労働者の受け入れが始められたという経緯でしたし歴史は繰り返すですね。

ただ当時は日本語が分かる日系1世、2世が多くいましたが今は3世、4世の世代、数年前に創設された日系4世の特定活動の在留資格も日本語要件のために利用率が低調ですし、日本語が分からない日系世代への日本語教育支援が必須のような気がする一方、日本はいろいろ自動化多言語化されているため日本語出来ないブラジル人でも日本で生活できてしまっていて矛盾を感じますね。

くだらないことをつらつらと書きましたが利権や人件費カットのためにアジアから外国人労働者を焼畑式に受け入れるより日本にルーツがあり真の親日家である日系人を計画的に受け入れたほうが日本の国益になるということです。ブラジルでお世話になった皆さん、本当にありがとうございました。【業務週報2024年5月第3週】