ブラジルの地方都市に元同僚の日系人を訪ねる

サンパウロ州内陸部の田舎町と地方都市を回ったあとようやく州都サンパウロ市へ。治安が悪化しているという報道を日本で見ていたので心配していましたが既に市内要所要所に警官が配備されていて去年と比べそれほどの違いは見られませんでしたね。

サンパウロ市では日本で取引や縁のある日系ブラジル人労働者の送り出し旅行社を数社訪問させていただき情報交換、ブラジル以外の国では送り出し機関って派遣会社や人材紹介会社なのですが、ブラジルの場合国外への労働者送り出しに法規制があるようで何故か昔から旅行会社がそういう業務を行っているのですね。

ブラジルもコロナで経済や雇用が悪化したのにも関わらずインフレで物価が高騰し日本で就労を希望する日系人労働者は多いということでしたが、やはり在留資格の問題がネックに。日系4世の特定活動の在留資格も入国時の日本語要件が緩和されたので取ろうと思えば取れると思うのですが5年の在留上限や家族帯同不可などの条件が反発され相変わらず不人気ということでした、サポーター確保や帰国旅費担保の問題もありますしね。

4世、5世、6世の世代になった現地日系人の希望は、3世と同様の定住者の在留資格が取得できるようになること、韓国は日本に先立ち在外同胞VISAの範囲を拡大し中国籍の朝鮮族労働者の受け入れを進めていますし、技能実習生や特定技能外国人も円安や日本の物価高騰、台湾韓国との国際的人材獲得競争で日本離れや質の劣化が目立っている現状、日本と縁のある日系人の定住者の範囲拡大しても良いと思うのですがいかがでしょうか。

サンパウロで投宿した東洋人街も以前と比べ中国系のお店が増えていましたし、日本のお店でも大家は中国人というところも多いそう。ブラジルに移住する日本人や駐在員も以前と比べると減っているはずで日伯間の繋がりや交流の希薄化が危惧されます。

日本と日系人との人的交流は図らずも私のライフワークみたいになってしまってますが、上に述べた事情でビジネスとして考えるとジリ貧であと何年持つのかという感じ、今からでも遅くないと思いますので日本政府は日系人の日本語やアイデンティティ保持に力を入れてほしいと思います。日系人は何かあったとき日本人の味方になってくれる存在なのですから。【業務週報2023年5月第3週】

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