先日全国展開している大手中古車販売店の不正が明らかとなり新聞マスコミ沙汰に、本部からの過大なノルマ達成のために日本全国にある営業店の現場スタッフが故意にお客さんの車を壊し自動車保険を不正請求していたというのは組織ぐるみっぽいですしブラックで有名な自動車販売業界でも相当悪質なのではないのでしょうか。
自動車販売の業界はやはり販売や予算達成ノルマがありますし、土日、GW、盆休みなど休日がかき入れ時で休めない、販売店や営業マン同士で競争させるので社内での人間関係が悪いなどなど、傍から見ていても大変な業界なのですが、今回不正が明らかになった大手中古車販売店は自社の売上を伸ばすため、売上目標を達成するためにやってはいけない事にまで手を出してしまったわけなので、公正な処分を行政機関は下すべきだと思いますね。
今回不正が明らかになった大手中古車販売店も規模の拡大に人員の供給補充が追いつかず、整備などの仕事は今流行りの外国人整備士を活用していたみたいなのですが、外国人労働者がブラック企業の成長を影で支えていたとは闇を感じます。善悪の判断が付く日本人労働者なら暗に不正を勧められても断ったり最悪退社を選択し逃げることも可能でしょうが在留資格の縛りがある外国人労働者だとそう簡単に行きませんから。
外国人自動車整備士は留学生上がりなら技人国の在留資格も取れますし、技能実習の職種にも特定技能の職種にもなっていますが、技能実習生はそもそも転職不可ですし、技人国の外国人整備士も特定技能の外国人整備士も転職には職種の制限があります。そもそも自動車整備業界が外国人労働者を受け入れた背景には整備士不足問題があったでしょうし、その背景には給与待遇が上げられない、上げたくないという思惑があったはず。
人手不足と言いつつ実際は企業や経営者側が人件費上昇を嫌がるために発生する外国人雇用、業界自体が斜陽衰退していてまともな人件費が捻出できない状況での焼け石に水のような外国人雇用が今流行っています。具体的に言うと外国人技能実習生や特定技能外国人の活用と受け入れ拡大なのですが、今後は日本人が雇用できる企業や業界とできずに外国人雇用に走る企業と業界に二極分化が一層進むようになるのでしょうね。「ブラック企業に入社したくなれければ外国人技能実習生や特定技能外国人のいない企業を選べ」というスローガンまで考えついてしまいましたが(苦笑)。【業務週報2023年7月第4週】