台湾で今夏放映された台湾に住む原住民や外国人労働者といったマイノリティを主題とした地上波連続ドラマ「八尺門的辯護人 PORT OF LIES」を先週からネットで鑑賞、全8話中まだ半分くらいまでしか見ていませんがその感想や背景を備忘録的に記しておきたいと思います(台湾語やインドネシア語多めのドラマを字幕無しで見たので間違いがあったら教えてください)。

ドラマの舞台は台湾の基隆、「八尺門」というのは基隆の漁業がある地区で主役はあまり仕事に熱心でない飲んだくれで喫煙者で独り身の中年の原住民出身の公設法律事務所に勤める弁護士佟寶駒が凶悪犯罪を起こしてしまった台湾の原住民や外国人労働者を生活のためにいやいや弁護、台湾でも仕事が無い弁護士さんだと国選で外国人の刑事事件ばかりやるんだなと変に感心してしまいました。

ドラマは19歳の若いインドネシア人漁業労働者阿布杜爾阿德勒が雇われていた原住民の社長一家3人を殺害してしまい佟寶駒が弁護を引き受けるというところから始まるのですが、裁判の過程で殺された原住民の社長も雇っていた外国人労働者に対し虐待や人権侵害を行っていたことが明らかに。

このストーリーは台湾の遠洋漁業船上で中国人雇われ船長がインドネシア人船員に船上で1日3時間しか睡眠を取らせずノルマ達成のために暴行虐待を行ったところ、船上で逃げ場の無いインドネシア人船員6名が反撃し中国人雇われ船長が死亡した「和春61號案」という事件がモデルになっているそうです。台湾の遠洋漁業船は労働環境が劣悪で台湾人の若者が寄り付かず外国人労働者の活用が盛んなのですが、度々こういう虐待事件や不審死事件が起きるのですね。

佟寶駒も台北からやってきた若く優秀な死刑廃止派インターン弁護士連晉平や偶然司法通訳を頼むことになった中国語が上手なインドネシア人介護ヘルパー莉娜に感化され次第に熱心に被告阿布杜爾阿德勒の弁護をするように。佟寶駒が莉娜に下心があったのも理由でしょうが(苦笑)。

原住民1家3人殺人被告のインドネシア人漁業労働者阿布杜爾阿德勒には精神障害の持病も見つかり死刑を適用するのは難しいというところまで鑑賞、台湾ドラマはキャラとストーリーが際立っていてやはり面白いです。全話鑑賞したら続きを書くことにしましょう。【業務週報2023年8月第5週】