先日大阪で若いベトナム人女性が何者かに殺害されるという事件がありました。最近ベトナム人同士の殺傷事件の報道が相次いでいるのでまた加害者はベトナム人ではないかと疑っていたのですが、まさかの日本人逮捕という報道は意外だったのでは無いでしょうか。

亡くなられたベトナム人女性は31歳でベトナム人男性と結婚しており日本の大学院進学のために事件現場の下にあるほか弁屋でアルバイトしていたそう。また容疑者の日本人の男は59歳でほか弁屋の二階にあるアパートに住んでおり、運転手の仕事をしていたが体を壊し収入が減って生活に困窮していたそうです。当初はほか弁屋のシャッターの開け締めの騒音トラブルが事件の原因だったという報道をしたマスコミが多かったのですが、容疑者の供述によると実際は金目当ての犯罪だったのですね。

日本人が加害者でベトナム人が被害者になった外国人犯罪というと2017年に起きた千葉小3女児殺害事件がありますが、あの事件は言わばサイコパスの変質者によるわいせつ目的、今回の事件は金目当て、ここ5年間で在日ベトナム人の数も激増しましたし日本の高齢化や貧困化が一層進んだことを象徴しているとも言えるかも知れません。

大阪では昨年末にも61歳の男による逆恨みの27名死亡のビル放火事件がありましたが、大の大人が無差別殺人や短絡的な殺人を犯してしまうのは日本社会や日本人が劣化しているということかも知れませんが、今の日本の状況を見るとこういう経済的に困窮した孤立する中高年者や高齢者がこれから増える一方であることは確実、従来の年金制度や生活保護に替わる支援の制度を作っていかないと、同じような事件がまた再発するのでは無いでしょうか。

SNSの書き込みなどを見ていると外国人労働者、移民の受け入れを警戒、反対しているのも若者よりは中高齢者が多いような気がします。若く安価で動ける外国人労働者が入ってきて真っ先に職を奪われるのは中高年者で、その怒りの矛先が外国人に向けられ、イライラが募り暇つぶしに無料のSNSで外国人に対するヘイトスピーチを怒涛の如く発信という構図があるのかも知れません。ただ構図が背景にあるとするとヘイトスピーチも単なる外国人への攻撃ではなく中高年者の自己防衛という意味合いもあると思いますが。

私もアラフィフで能力ももう伸びないでしょうし、収入も頭打ちで今後貧困化するかも知れませんし、下から優秀な若手に突き上げられる日々を送っているので今回の事件は身につまされる気がしました。外国人の受け入れも良いが、まず日本人ファーストにしてくれよというのが日本人中高年者の叫びかも知れませんよ。【業務週報2022年4月第3週】