コロナショックですが感染者数は収まってきたような気がしますが今度は政府の非常事態宣言発令以降景気の減退と雇用状況の悪化が顕著になってきました。リーマンショックの時は製造業で働いていた東海地方の派遣の日系ブラジル人労働者が大量雇い止めに遭い、生活に困った末にコンビニ強盗やカーナビ泥棒などの外国人犯罪を起こしたり生活保護受給の問題が発生しましたが、今回のコロナショックで最も生活に困窮しているのは今のところ日本でアルバイトで生計を立てている外国人留学生ではないでしょうか。
外国人留学生はここ数年数が急増。もともと文科省が2020年までに留学生を30万人受け入れるという計画を遂行していましたが、アベノミスクや東京五輪特需などの好況、人手不足で就労目的の所謂「偽装留学生」を多く受け入れたのがブーストになった感があります。留学生30万人計画は昨年前倒しで目標達成されたそうです。
私が学生時代同級生だった留学生というとまだ時代的に中国人留学生がほとんどでしたが、現地で日本語を勉強してから来日しており大学の難しい授業も日本語で受けて、ゼミでも日本人学生と日本語で討論できるくらい日本語能力がありましたが、留学生30万人計画とアベノミスク下で急増した留学生はベトナム人ネパール人が主体で、その多くが日本語学校で初めて本格的に日本語の勉強を始め、奨学金も貰えずアルバイトをして生活費や学費を捻出している留学生が多いそう。私は留学生のビザ手続はほとんどしないのでよく分からないのですが、留学生なのに日本語でコミュニケーション出来ない留学生がいるとか、就労ビザへ変更したらオーバーワークが原因で申請が不許可になった、難民ビザを持った元留学生がいるという話を複数の同業者から聞いたことがありますので、留学生も数は増えたけど質は20年前30年前と比べ相当落ちたのでしょう。
コロナウイルス拡散防止のための営業自粛要請で外国人留学生のアルバイト先の飲食店や宿泊施設などが軒並み営業停止に追い込まれアルバイトにあぶれ困窮した留学生が大量に発生しているという報道をよく見かけるようになりましたが、文科省が強引に留学生30万人計画を推し進めなければ、法務省がもっと留学ビザの審査を厳格に行えばこういう事態にはならなかったはずだと思います。
こういう事情で留学生が生活困難者かつ航空便運休や航空券高騰により母国に帰ることもできず帰国困難者となってしまっているわけですが、今月特別定額給付金を受給できても日本語学校や専門学校や大学などの授業料まで払えるとは到底思えません。非常事態宣言が解除され飲食や宿泊業のアルバイトが復活するのか、日本での学業を諦め帰国するのか、奨学金や学費の減免や補助が出るのか、リーマンショックの時のように生活に困窮した留学生による外国人のイメージが悪くなる犯罪事件が起きぬことを祈るばかりです。