今月、静岡県浜松市にあった老舗のブラジル料理店が閉店、すぐに閉まったりこっそりオーナーチェンジする外国人経営のエスニック料理店が多い中19年も経営されたというのは健闘されたほうだと思いますが、最近エスニック料理店の閉店廃業が非常に目立つのでその背景を書いてみたいと思います。

外食業は観光業と並んでコロナショックで甚大な被害を被った業種ですが、観光業はコロナ後に超円安効果もあってV字復活したのは周知の通り、一方外食業はというとコロナ後も原材料費高騰、光熱費高騰、人手不足や人件費高騰に晒され今だ経営危機のお店が多い感じ、コロナ補助金やゼロゼロ融資があったコロナ禍のほうがまだ良かったかも知れません。

東海地方に多いブラジル料理店も在日ブラジル人人口は全盛期からほぼ半減してしまいブラジル人マーケットはシュリンクする一方、在日ブラジル人の平均年齢が上がっているのにも関わらず所得は上がらず財布の紐も固くなりましたし、日本生まれ日本育ちのブラジル人の若者はブラジル料理にそれほど愛着無いでしょうし、日本人は高齢化していてシュラスコ食べ放題などには興味を示さないでしょうしなかなか厳しい状況だと思います。日系ブラジル人労働者のためのブラジル料理店は30年で使命を終えたということかも知れません。

今インネパ料理店やベトナム料理店が雨後の筍のように日本全国で増えていますが、カレーやフォーにそれほど日本人の需要があるとは思えず一体どういう経営をしているのだろうと不思議に思えますが、もしかしたら在留資格や日本在留が目的で経営は成り立っていないのかも知れませんね(苦笑、数十年後も生き残っているのでしょうか。

エスニック料理店の経営の難しさを考えると日本に焼肉を普及させた朝鮮料理韓国料理のお店は今考えるとすごいと思います。高度成長期の波に乗ったというのもありますし、今は韓流ブームに乗っかっているというのもあるでしょうが差別や偏見を乗り越え日本の外食産業に一つのジャンルを築いたというのは素晴らしいことだと思いますがいかがでしょう。

日本で働く外国人は相変わらず低賃金で外食にはお金をかけられない、日本人も止まらない少子高齢化で外食してもそれほど食べられない、これから外食飲食やるなら外国人旅行客をターゲットになんちゃって日本料理店が一番だと思いますね。今週も閑話でした。【業務週報2024年8月第5週】

時代で変わるエスニック料理店の役目役割