ブラジルサンパウロ州の内陸部の人口3万人の田舎町を後にし、次の目的地サンパウロ州の真ん中辺りにある人口30万ほどの地方都市へ、幸い直行の夜行バスが見つかったので皆に危ないのでやめたほうが良いと忠告されましたが利用してみることに。
鉄道の今だ無いブラジルでの長距離移動は飛行機かバスという二択になりますが長距離バスのほうが圧倒的に安いので庶民の足として大いに活躍しているようです。私が利用した便も夜11時発早朝6時着の便で124レアル、シートはフラットになりますし寝ているうちに着くのでとても便利だと思いましたがブラジルなので盗難や強盗やバスジャックが結構あるそうなのですね。
その地方都市には以前日本で一緒に仕事をしたことのある日系ブラジル人の一家が住んでいて、訪伯するときは必ず訪れるようにしているのですが、日系人も少ないですし観光地でも無いので私のような日本人が行くことは滅多に無い町だと思います。
1年ぶりに再開した知人の日系人の男性は14歳で一家で来日、18年間日本で暮らし高校を卒業しブラジル人の女性と結婚しお子さんにも恵まれマイホームも購入し安定した生活を送っていましたが、やはり奥さんのお父さんお母さんの介護問題が起きて住み慣れた日本を離れ母国とも言えない母国に帰国、奥さんの実家があるサンパウロ州の田舎町に「逆移住」したような形になったそう。
本人も18年ぶりの母国への帰国ですし、二人のお子さんは日本生まれでポルトガル語も当時話せなかったので私も帰国の話を当初聞いたとき大丈夫なのかと危惧したのですが、今はブラジルにとけ込んで生活していて逆にビックリ、インターネットやSNSがあるので日本の情報も地球の裏までダイレクトに入ってきますし以前と比べると大分移住への障壁も無くなっていると思いますが、ブラジルで生活していくのは並大抵のことではなかったと思います。
面白いなと思ったのは移住当時ポルトガル語がよく分からなかったお子さん2人がブラジルの小学校に転入してもイジメられることもなく、日本人が逆に珍しく人気者になってしまったという話、こういうところはブラジルの良いところというかもともと移民国家で混ざりに混ざりまくっているのでイジメようもないのかも知れません。
逆に日系ブラジル人労働者やそのご家族が治安が良く安定した生活を求め日本に移住するといろいろな困難や問題が起こってしまうのは悲劇というか喜劇というか、ブラジルも治安や雇用が安定していればわざわざ敷居が高く生活ルールが厳しい日本へ移住しなくても良いはずですが。
あと何回ブラジルに行けるか分かりませんが今後もこのご家族のブラジル移住生活を定点観測していきたいと思います。【業務週報2023年5月第2週】