東海地方、特に愛知県に多く住む日系ブラジル人の日本での生活がテーマとなり若い日系ブラジル人が多く出演する映画「ファミリア(Familia)」を先日鑑賞、ついでに映画の舞台となった保見団地も数年ぶりに訪問させていただきました。

映画ですがポルトガル語で家族を意味する「ファミリア(Família)」というタイトルとは裏腹に出演者が死亡するシーンや暴行のシーンが多くちょっとこれはという違和感を感じましたがご覧になった皆さんはどう感じたでしょうか。

ブラジル人と接したことがない日本人の方たちはマスコミの悪い報道から「ブラジル人=怖い」という先入観や偏見的な悪いイメージが刷り込まれがちですが、ほぼ毎日彼らと接触している私からすると日本人以上に真面目で勤勉、家族思いな立派な人も多いですし、日本生まれ日本育ちのブラジル人の子たちや若者たちも不登校や不良ギャング化が目立った昔と違い、高校や大学に進学してブラジル人医師や弁護士まで誕生していて日本人の子供や若者と遜色ないと思いましたが。

在日ブラジル人も自分たちがテーマとなったこの日本映画には注目していたようで鑑賞した人もいたようですが、感想をポルトガル語メディアやSNSで見るとやはりブラジル人が悪く描かれていて残念というコメントが多かったようです。ブラジル人の良い面や日本社会への貢献の面も描いてポルトガル語字幕付けて上手にプロモーションして日本に21万人いるブラジル人も観るように誘導すれば商業的興行的にも成功したかも知れませんが残念です。

映画の舞台となった愛知県豊田市にある保見団地ですが、1990年の入管法改正で日系ブラジル人が当時バブル景気の日本にデカセギにやってくるようになり日系ブラジル人の居住者が急増、違法駐車やゴミの出し方、騒音などの問題が噴出し外国人受け入れの悪い見本のように言われていたのですが、やはり日本育ちや日本生まれの日系ブラジル人の若者の成長や日本側の受け入れ体制が充実したことにより昔と比べれば大分日本人住民との軋轢やトラブルは無くなっているようですね。

今後我が国も少子高齢社会が一層進むでしょうし、人口減少や労働者不足を補うために技能実習生や留学生などの外国人の受け入れが一層進むと思われます。技能実習生、特定技能のような在留期間に上限のある外国人を受け入れると人が入れ替わる度に同じような教育や説明をしないといけないですし、家族帯同が許されていないとストレスや孤独の問題で今のベトナム人技能実習生のようないろいろな悪い問題が起きます。定住者の日系ブラジル人のように家族単位での受け入れのほうがメリットが多いはず。利権があって最賃で安く使えコスパが良かったベトナム人技能実習生が円安で日本離れを起こしている今、日系人の受け入れ拡大に舵を切るべきだと思いますがいかがでしょうか。【業務週報2023年1月第3週】

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