私が行政書士の登録をしたのは2003年の5月、その年に砂防会館で申請取次の講習を受け申請取次者となったので今年で業歴20年なのですが、ようやく年間入管申請の許可率100%を達成することが出来ました。例年不許可不認定になるのは1件か2件で今年もまだあと1月あるのでまだ気は抜けませんが。
私が申請取次行政書士になった当初は当時東海地方に多く住んでいた日配や定住の在留資格の日系ブラジル人の入管手続きばかりやっていてそれで十分食えたのですが、2008年のリーマンショック、2011年東日本大震災などで在日ブラジル人の数が半減したり質の劣化が起こったりして就労の在留資格や当時増えだした技能実習の在留資格の手続き申請に業務の比重を移すことに。
でも当時は就労ですと偽装就職、不法就労案件関与のリスクがあり行政書士がよく捕まってましたし、技能実習は書類作成が煩雑だったり不祥事が起こるたびに制度がコロコロ代わって振り回されたり、法律守りたくないブラック企業の相手をさせられたりという気苦労があって、2015年位から所謂カテ1カテ2の優良企業の就労の在留資格申請とアベノミクスで回復した日系ブラジル人の入管申請に業務を絞ることにして今に至っていますがこれがやはり許可率100%の秘訣だと思いますね。
最近の行政書士の先生は仕事を獲得しようするためにSNSやホームページで盛んに宣伝や広告をするみたいですが、昔と比べると入管の手続きも簡素化やオンライン化が進んだり、申請取次行政書士が増えて競争が激化したり、技能実習の監理団体や特定技能登録支援機関が行政書士を切って手続きを内製化したりで、行政書士の入管手続関与はピークを過ぎているような気がします。20年前は取次の行政書士の数自体が少なく外国人のお客さんに携帯の番号を教えれば口コミで宣伝出さずにお客さんも集まりましたからね。
今の私はそれほど仕事に困ってないので仕事を取るために無茶無理な依頼や申請を受任することもないですし、そういう人から問い合わせが来たら断るか的確なアドバイスをするように努めていますが、これで許可率が上がってしまったというのは皮肉なものです。行政書士に入管手続の依頼を検討している方もきらびやかな広告やHPよりリアルな口コミを信用したほうが良いと思いますが。
というわけで私もそろそろ行政書士業は引退するつもりですので事務所を買い取りたい行政書士の方はお気軽にお問い合わせください、イチから行政書士やるよりこのほうが全然簡単ですよ(苦笑)。【業務週報2023年12月第2週】
追記
この記事を書いた一週間後にCOE申請の不交付通知が届き2023年入管許可率が99.75%となりました(苦笑