先日は岐阜名古屋出張のついでに愛知県の犬山市で行われた日系ブラジル人のイベントにお邪魔、日本が人手不足解消のために日系ブラジル人労働者を受け入れ始めたのはバブル期の1990年ですが20年前から開かれている伝統あるミスコンテストだそうで会場の市民会館にはホールがほぼ埋まるほどの来場者、しかも日本人の姿はほとんど見ないというアウェー感を感じるイベントでしたが、これは日系ブラジル人の多い東海地方で行われるブラジル人のイベントの特徴かも知れません。
東京や関西で行われるエスニックイベントは多文化共生や日本人と外国人の交流をテーマにしたものも多く、日本人の来場者も多いと思うのですが、東海地方で行われるブラジル人のイベントには何故か日本人はほとんど参加しないのですね、昔から。恐らくブラジル文化に興味のある日本人が少ない、いろいろあって東海地方においてブラジル人のイメージが悪いのが原因だと思いますが。結局多文化共生や交流を目的にしたイベントは成立せず単なるブラジル労働者のガス抜き的なイベントになってしまうのは残念な事かも知れません。
今日本全国で盛んに言われている外国人との「多文化共生」も東海地方は外国人労働者の受け入れが早かったせいか20年以上前から言われ続けており、外国人集住都市では外国人住民や子弟に対する先進的な施策が行われていると思うのですが、日本人住民と外国人住民との多文化共生となると「う~ん」と首を捻らざる得ない状況が続いていると思います。
それもそのはず外国人労働者を1人受け入れるということは日本人労働者の仕事が1人分減ることを意味するでしょうし、技能実習生や特定技能外国人のような安価な外国人労働者を受け入れれば、日本人労働者の雇用状況が悪化し、日本人労働者の所得上昇の足を引っ張るでしょうし、文化が違い日本語の通じない外国人住民を受け入れれば生活マナー上の問題やトラブルが起きるでしょうし、もっと極端な例を挙げると日本人が被害者になるような外国人犯罪が起こる可能性も出てくるというふうに、日本労働者日本人住民からすると外国人労働者外国人を受け入れるメリットよりデメリットのほうが目立つという状況なのでは無いでしょうか。
30年前でしたら日本も元気で外国人が日本に来れば不法滞在外国人でさえ稼げたと記憶していますが、今の日本は法令遵守で不法就労助長がご法度になりましたし、日本経済もシュリンクし最低賃金で働く外国人技能実習生が大人気という有様、その技能実習生でさえ今年始まった超円安で日本を避け他国を目指すという危機的状況なのです。
というわけで日本人の皆様も政府や自治体から外国人との多文化共生を強制されるのは嫌でしょうがそうしないともう稼げない日本には外国人は来ないと観念して外国人との多文化共生社会を実現するために努力しましょう(苦笑)。【業務週報2022年12月第1週】