先日、横浜の行政書士事務所が雇っているフィリピン人の通訳のパスポートを取り上げ、返還せずにトラブルとなり外国人支援団体が介入というキナ臭い事件がニュースに。
そのフィリピン人はもともと日本語学校の留学生でその行政書士事務所に依頼者として来た時にスカウトされ勤務することになったそうですが、入所2ヶ月で雇い主と何かが起きて労使間トラブルが発生してしまったようです。
私が怪訝に思ったのは、そのフィリピン人通訳が「私は日本語がほとんど話せない」と言っていること。通訳翻訳業務で「技術人文国際(通称技人国ビザ)」の在留資格を取得する場合、日本語能力が技術者以外は要件ですし、行政書士事務所で日本語能力の無いようなレベルの低いフィリピン人を通訳として採用するとは思えません。所長が英語やタガログ語ペラペラ堪能でしたらありえますが、それなら通訳雇う必要もないでしょうし。
ここからは推測ですがそのフィリピン人が入所後突然通訳以外の仕事を強要されたか、双方合意の元、在留資格を取るために行政書士事務所に籍だけ置いて、実際は通訳以外の仕事に従事していたかどちらかのような気がしますが(笑)。
外国人派遣や人材紹介、行政書士事務所を経営していると、通訳として雇ってくれという外国人が結構押し寄せてきます。その多くは、もうすぐ卒業なのに就職先が見つからない留学生、もうすぐビザの更新なのに失業で求職中の外国人、配偶者や家族滞在の在留資格なのに離婚や別居などによりビザの更新ができない訳あり海千山千の外国人、そういう人が在留資格を取るのに行政書士事務所を利用するのですね。当然在留資格が取れた途端に退所すると思います。そうされないための担保がパスポートのような気がしますが(笑)
以前、名古屋のベテラン行政書士が上のような事をやり告発処分され廃業しましたが、儲からないのでそういう事をして売上を確保していたのか、外国人が可哀想で名義貸しみたいなことをしたのか不明ですが、可哀想だからと言って偽装留学の名義貸しの片棒なんか担いだら行政書士も処分されますからね。人助けのボランティア気分で行政書士事務所をやっている人も気をつけたほうが良いと思います。
人助けというと技能実習生や留学生、難民などの外国人支援をしている人や団体がこれまた胡散臭い人が多いのですが、これはまた別の機会に(苦笑)。というかブローカーや外国人を喰い物にする胡散臭い人しか寄り付かないのが移民移住ビジネスの伝統であり実情かも知れませんね。【業務週報2019年11月第2週】