日本に来る外国人は入国前に原則査証(ビザ、VISA)の取得が義務付けられています。私も昔ブラジルに行くとき当時必要だった観光査証を取ったことがあるのですが、これがすこぶる面倒。平日午前中に名古屋丸の内にあるブラジル総領事館に行って行列に並び書類をチェックして近くにあるブラジル銀行まで行って手数料を払って最後にパスポートに貼られた査証を受け取るという一日仕事。こんな面倒事があっては外国人旅行客は来ないということでリオ五輪の時に日本人はブラジル査証免除になりましたし、日本もアベノミクスで観光立国化を掲げ外国人旅行客の受け入れ拡大のために東南アジアの国々からやってくる外国人旅行客の査証免除(ノービザ)を推し進めました。

2020年にコロナショックが始まった時にコロナウイルスの感染拡大を防ぐために全ての国を対象に査証免除が停止され再び日本に入国する全ての外国人に査証の取得が義務付けられましたが、在外公館では査証発給窓口を閉めたため新規入国外国人が日本に来れなくなりました、所謂鎖国です。2022年3月からようやく在留資格認定証明書とERFSの受付済証を持つ新規入国外国人の受け入れが本格的に再開、6月から旅行会社がERFSの受入責任者としてツアーの外国人旅行客の受け入れが再開されましたが、面倒な観光の短期査証の取得義務は今でも続いていて、自由旅行解禁とともに外国人旅行客が日本にやってこない原因とされているのですね。

韓国も6月から外国人旅行客の受け入れを再開しましたが、当初観光の査証の取得を義務付けたところ大使館や領事館などの在外公館に申請が集中しパンク、8月から10月末までの期間限定で日本、台湾、マカオからの外国人観光客はノービザで韓国に渡航できる特例措置を実施していますが、韓国の場合K-ETAというアメリカのESTAのような電子渡航認証システムが2021年から運用されていて短期査証の代わりになるのかも知れません。

日本の場合電子渡航認証システムもまだ運用されておらず、短期査証も在外公館への紙の申請のみで大行列ができたり予約が入らない状況だったのですが、9月に突然Japan eVisaという電子申請システムが作られ14日から日本台湾交流協会の台北事務所と高雄事務所でも日本短期ビザのオンライン申請が可能に、現在はテスト運用で申請はオンラインで可能ですが受領は出頭が必要なようですが今後は便利な電子申請が主流になっていくと思います。

台湾の場合10月からコロナ以前のようにノービザになるようですので慌てて今日本短期ビザの申請をする必要はあまり無いような気がしますが、フィリピンや中国、ブラジルなどは査証免除国でないので短期ビザのオンライン申請ができるようになればまた行政書士の仕事が増えるのかも知れませんし逆に本人申請が増え減るのかも知れません。この問題にも注視していきたいと思います。【業務週報2022年9月第3週】

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