先日、行政書士の登録が同年で同期にあたる同業者の方が廃業されるということでわざわざ豊橋の私の事務所に挨拶に来てくれました。

同期と言っても親と子ほど年齢のあった方ですが、その方は50代の時に勤めていた上場企業を早期退職され行政書士と社労士の事務所を開業、サラリーマン時代に培った経験と人脈を活かし仕事を取って稼いでかなり安定した事務所経営をされていたそう。辞める時も形見分けのように取引のあった同業者に仕事を分け与え、ちゃんと引き継ぎされるのは普通の行政書士ではなかなか出来ないのではないでしょうか。

今月、現在行政書士登録準備中で私の事務所に挨拶に来て頂いた方も、東海地方なら誰もが知っている有名な会社を今年中に早期退職予定で退職後行政書士として開業される予定だそうですが、サラリーマンで稼いでいた人が行政書士になるとあまりの顧客の水準の低さと稼げなさに落胆しモチベーションが下がって辞めてしまうという例が多いのでいろいろ注意や忠告させていただきましたが(苦笑)。

今年はコロナショックでどうなるか分かりませんが、毎年5月くらいになると前年の行政書士試験に合格した人たちが大挙登録し出し行政書士業界が人余りになって仕事の取り合いや奪い合いみたいな状況になります。若くして行政書士になると体力はあるでしょうが、経験や人脈不足で仕事が取りにくいのでしょうね。
HPを作って営業しても問い合わせはひよこ狩りの勧誘や営業電話、怪しい案件の問い合わせばかりらしいですし。

行政書士の所謂国際業務もここ数年アベノミクス下の人手不足で外国人を雇用する企業が多くバブルだったのですが、今年はコロナショックで一転負成長の年になりそうな感じ、4月以降も入国規制は続くようですし国内にいる外国人労働者も不況に突入すれば技能実習生以外は真っ先に解雇されるでしょうし先が見えないというか、あまり芳しくない状況かも知れません。

ということで行政書士として開業するときは景気が良い時に、開業する前に経験、人脈、見込み客、老後の資金を貯めておきましょうという話でした。